耽美主義 耽美主義という言葉があります。作品の価値はそれに込められた思想やメッセージではなく、形態と色彩の美にある、とする立場です。私なりに解釈すれば、アートに言語的解釈を求めないということでしょう。 写真に置き換えるとどうでしょうか。下手の横好きの趣味といえど、私の場合、写真を撮るまさにその瞬間というのは、言語の世界とは全く別の世界にいます。そのときの私の気持ちにあえて無理やり言語を当てはめるとしたら「あ!」とか「おお!」です。意味やメッセージからは完全に開放された一人ぼっちの世界です。ですから、写真を作品として識別するために作品にタイトルをつけることは仕方のないことだと思いますが、できれば写真そのものにはタイトルはつけない方が、理にかなっているのではないかな、と思うわけです。 でも、写真を撮る人と写真を見る人の立場というのは全く異なります。写真を見る人の立場になれば、耽美主義だろうが、言語的解釈の世界であろうが、作品を見て心が動かされないと意味がありません。写真だけではなく、言語によるタイトルと組み合わせて初めて、見る側の心の琴線に触れるという写真をいくつも知っています。 逆に、タイトルが大げさすぎたり、本人しか意味が分からないため、写真を見てもなんとなく興ざめしてしまうという写真も、いろいろなブログで見かけます。 私は、写真のセンスだけでなく、言葉の選択にも自信がないので、タイトルはつけないか、もしくは、客観的事実を淡々と伝えるタイトルのつけ方を心がけています。できれば本当のフィーリングを理解できるはずもない英語なども使いたくはないのですが、形態と色彩のバランスで見たときに、日本語より英語のタイトルの方が綺麗に見えるときは、英語を使うこともありますが、妥協の産物です。
by sapporoashiba
| 2010-07-29 11:09
| OM-1
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